箱根武士の里美術館は、神奈川県足柄下郡箱根町小涌谷にある美術館で、江戸時代から明治時代にかけての武士の生活や文化、美術品が展示されています。
本記事では、箱根武士の里美術館の概要、展示内容、そして訪れるべきおすすめポイントについて詳しく解説します。
箱根武士の里美術館の概要
箱根武士の里美術館は、1991年に個人のコレクションを基盤とする私設美術館として設立されました 。
その使命は、武士の文化を現代に伝え、後世に継承していくことにあります 。
展示品は、室町時代(14世紀~16世紀)から江戸時代後期(17世紀~19世紀)にかけての貴重な品々を中心に構成されています 。
箱根湯本駅からは、箱根登山バス(T路線)で約25分の「仙石案内所前」バス停で下車し、そこから徒歩約5分から10分でアクセスでき、箱根湿生花園の向かいに位置しているため、両方の観光を合わせて楽しむことができ、駐車場も完備されており、無料で10台まで駐車可能です 。
箱根という観光地にあるため、歴史愛好家だけでなく、多くの観光客にとっても魅力的なスポットとなっています。
武士文化を体験できる施設
箱根武士の里美術館は、歴史上有名な武将が生活していたとされる「箱根七賢人」の生活を再現した施設です。
武士の生活に関する展示や、武士文化を体験できるジオラマなどがあります。
また、施設内には武器や防具などの展示もあり、武士文化に触れることができます。
江戸時代の街並みを体験できる
箱根武士の里美術館の敷地内には、江戸時代の街並みを再現した「箱根侍町」と呼ばれるエリアがあります。
ここでは、町屋や茶屋、脇往邸などが並び、当時の雰囲気を味わうことができます。
楽しいワークショップが充実
箱根武士の里美術館では、武士に扮してみんなで写真を撮ったり、武士文化に関する絵画作りのワークショップなどがあって、参加して武士文化に身を包んで楽しむことができます。
バリアフリー情報
バリアフリー情報としては、駐車場には車椅子使用者を含む障害者優先の駐車スペースがあります 。
しかし、屋外通路は舗装されておらず砂利道などであり、施設入口には2cm以上の段差があり、手すりやスロープは設置されていません 。
館内通路には段差やスロープはありませんが、一部通路は舗装されておらず砂利や泥道となっています 。
そのため、移動に配慮が必要な方は事前に確認することをおすすめします。
箱根武士の里美術館の展示内容
美術館の常設展示では、室町時代から江戸時代後期にかけての武士文化を伝える様々な品々を見ることができ、具体的には、以下のようなものが展示されています。
- 甲冑武具(Kacchu Buki): 戦場で武士が身につけた鎧(Yoroi)や兜(Kabuto)の他、刀(Katana、Tachi)、火縄銃(Hinawaju)、弓矢(Yumiya)などが展示されています 。これらの武具は、単なる武器としてだけでなく、武士の威厳や美意識を示すものでもありました。
- 浮世絵(Ukiyo-e): 江戸時代の庶民の生活や文化を描いた浮世絵も展示されており 、当時の社会の様子を知る上で貴重な資料となります。中には、武士の姿を描いた作品も含まれている可能性があります。
- 美人画(Bijinga): 浮世絵の中でも特に人気があった美人画も展示されています 。当時の美意識や風俗を反映しており、興味深い展示品です。
- 蒔絵(Makie): 漆器に金粉や銀粉などで装飾を施した蒔絵の作品も展示されています 。武士階級にも愛好家が多く、その精緻な美しさは見応えがあります。
- 茶道具(Chadogu): 武士の教養としても重要視された茶道の道具も展示されています 。茶道を通じて、武士の精神性や美意識を垣間見ることができます。
- 大名道具(Daimyo Dogu): 封建時代の領主である大名が使用した道具も展示されており 、彼らの権力や地位を示す貴重な品々です。
- 掛軸(Kakejiku): 日本画や書などが描かれた掛軸も展示されています 。
特に注目すべき珍しい展示品としては、見る角度によって表情が変わると言われる左甚五郎の唐獅子 や、研ぎ澄まされた刀としては日本一とも称される長刀などがあります 。
これらの品々は、歴史的価値が高く、美術館の大きな魅力の一つとなっています。
また、2025年のNHK大河ドラマ『義経』の放送に合わせて、義経コーナーが新設されました 。
これにより、源義経に関する展示も楽しむことができるようになり、歴史ファンにとっては見逃せないポイントです。
常設展示に加えて、年ごとに入れ替えが行われる特別展も開催されており 、訪れるたびに新たな発見があるかもしれません。
箱根武士の里美術館のおすすめポイント
箱根武士の里美術館の最もおすすめできるポイントは、鎧・兜の試着体験コーナーが常設されていることです 。
江戸時代末期に作られた本物の、ずっしりとした重みのある甲冑を実際に試着することができ 、まるで戦国武将になったかのような気分を味わえます 。
試着体験にはいくつかの種類があり、大人向けには本格的な武将鎧(甲冑一式)が2000円、戦闘鎧が1500円で体験できます 。
また、新撰組の隊士姿も1000円で体験でき 、子供向けには兜と刀のセットが300円で用意されています 。
かつては、NHK大河ドラマ「天地人」の主人公である直江兼続の兜の試着も行われていたことがあり 、今後も様々な企画が期待されます。
オプション | 説明 | 料金(円) |
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武将鎧(大人) | 本格的な甲冑一式(武将鎧) | 2,000円 |
戦闘鎧(大人) | 本格的な甲冑一式(戦闘鎧) | 1,500円 |
新撰組隊士姿(大人) | 新撰組の隊士の衣装 | 1,000円 |
子供向け兜・刀セット | 子供用の兜と刀のセット | 300円 |
この試着体験は、単に衣装を着るだけでなく、写真撮影も可能で 、旅の思い出を形に残すことができます。
展示を見るだけでなく、実際に触れて、体験することで、より深く武士の世界を感じることができるでしょう。
美術館全体としても、箱根仙石原で戦国時代の雰囲気を存分に楽しめるように工夫されています 。
展示されている鎧や甲冑の手入れが行き届いており、本物の迫力に心を打たれるとの声もあります 。
武士に関連するフィギュアやポストカード、刀型のペーパーナイフなどのグッズも販売されており 、お土産を選ぶのも楽しみの一つです。
箱根武士の里美術館は、歴史愛好家はもちろんのこと、家族連れや日本の文化に興味のあるすべての人におすすめできるスポットです。
特に、鎧・兜の試着体験は、他ではなかなか味わえない貴重な経験となるでしょう。
箱根を訪れた際には、ぜひ足を運んで、武士の時代の息吹を感じてみてください。
また、近隣には箱根湿生花園をはじめ、箱根ガラスの森美術館やポーラ美術館など、様々な観光スポットがあるため 、一日を通して箱根の魅力を満喫することができます。
冬期には休館日があるので、訪問の際は事前に開館日を確認することをおすすめします。
箱根武士の里美術館の入館料金
種類 | 料金 |
---|---|
大人 | 800円 |
中学生 | 600円 |
小学生 | 400円 |
箱根武士の里美術館の詳細情報
展示ジャンル | 人文歴史 |
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開館時間 | 4月~11月10:00~17:00 12月~3月10:00~16:00 ※最終入館は閉館30分前 |
所要時間 | |
定休日 | 12月~3月までの水・木曜日(祝日の場合は営業) ※コロナウイルスの影響の為、当面は休館致します。 |
電話番号 | 0460-84-8177 ※お問い合わせの際には【イーミュージアム】を見たとお伝えください |
アクセス | 仙石案内所前(バス)徒歩7分 |
住所 | 〒250-0631 神奈川県足柄下郡箱根町仙石原817?580 |
Googleマップ | |
公式サイト | https://www.hakone.or.jp/560 |