新潟県にあるミティラー美術館は、日本初のシュルレアリスム専門の美術館として知られています。ミティラー美術館は、フランスの芸術家アンドレ・ブルトンとその妻エリザベート・シューマンが、シュルレアリスムを愛し、自ら収集した作品群を展示するために、1990年に開館しました。この美術館は、シュルレアリスムの作品だけでなく、それに影響を与えたアートや文化、日本の芸術作品も収蔵しています。
ミティラー美術館は、その建物自体が芸術作品そのものであることが特徴的です。美術館の建物は、地元出身の建築家田栗康博によって設計され、シュルレアリスム的な雰囲気を漂わせながら、美術作品の展示に適した空間を提供しています。美術館内部には、複数の展示室がありますが、この美術館の中でも特に有名なのが「白い部屋」です。この部屋は、照明や床など全てが真っ白に塗られており、訪れる人々に奇妙な感覚を与えることで知られています。
また、ミティラー美術館では、展示だけでなく教育活動にも力を入れています。美術館では、シュルレアリスムの展示に合わせた講座やワークショップを開催しており、芸術に興味がある人々に新しい発見を提供することで知られています。さらに、美術館には図書館も併設されており、美術に関する本や関連する書籍が豊富に揃っているため、訪れる人々が深く学ぶことができます。
ミティラー美術館の展示の中でも特におすすめなのは、シュルレアリスムの創始者アンドレ・ブルトン自らが収集した、主要な作品群です。中でも印象的なのは、レオナルド・ダ・ヴィンチの「モナ・リザ」をアメリカの芸術家マーセル・デュシャンがパロディ化した「L.H.O.O.Q.」や、マックス・エルンストの「恋の罠」など、シュルレアリスムの精神にあった作品が数多く展示されています。また、日本の芸術作品も収蔵されており、大正から昭和にかけての絵画や版画、彫刻などが展示されています。
ミティラー美術館は、シュルレアリスムの作品を見ることができる数少ない美術館の一つであり、建物自体も芸術作品として楽しむことができます。展示室やイベント、図書館など、訪れるたびに新しい発見がある美術館として、ぜひ訪れてみてください。
ミティラー美術館の入館料金
大人500円、中学~大学生300円
ミティラー美術館の詳細情報