東京都の旧稲葉家住宅は、江戸時代の武士の屋敷の一つで、日本国内に残る最も古い建物の一つとされています。江戸幕府の旗本として活躍した稲葉氏の屋敷として、現在でも当時の建物が残り、貴重な歴史的建造物として注目されています。以下に、旧稲葉家住宅の特徴とおすすめポイントについて説明します。

【特徴】

● 建物の構造

旧稲葉家住宅は、江戸時代に一般的だった「数寄屋造り」と呼ばれる建築様式の1つで造られています。この様式は、職人たちが手作りで作った細かな部材を組み合わせ、美しいデザインやバランスを追求した建物です。木の温かみや、木の質感を大切にしつつ、自然素材を使った美しいデザインが特徴で、古き良き日本の美しさを感じることができます。

● 建物の歴史

旧稲葉家住宅は、江戸時代初期の1603年に建てられ、現在に至るまで400年以上にわたって歴史を刻んできました。この400年以上の歴史の中で、何度も改築や修復が行われ、現在の建物は、江戸時代中期の建築様式を残した構造となっています。その中には、当時の流行の影響を受けた手法で作られたと思われる、珍しい装飾や、彫刻が見られるため、建物全体が、当時の時代背景を物語っているような印象を受けます。

● 建物周辺の景観

旧稲葉家住宅は、場所柄、周囲には自然が豊かで和風庭園などの風景を見ることができます。庭園内には、流れるような円形で広がる滝や石垣、水芭蕉、植栽が配されており、その美しさは息をのむほどです。また、周囲には国定公園があり、この地域にかつて広がっていた森林を再現した「武蔵野の森」という施設もあります。散策するだけでも、豊かな自然環境に癒されます。

【おすすめポイント】

● 大正ロマンを感じる建物内部

旧稲葉家住宅内部を観ると、大正時代の洋風調度品が多く使われており、時代をを感じさせる豪華な内装があります。また、この内装には、ドイツ・シュトゥットガルトのバウハウスの雰囲気を感じさせる、装飾や色使いなどが見られ、まるで昔の外国人と日本人との交流を垣間見るようです。

● アクセスが容易

旧稲葉家住宅は、東京都内にある都営新宿線「東大和市」駅から徒歩15分程度の場所にあります。交通アクセスも良好で、電車やバス、自転車など、様々な手段で訪問できます。また、遊歩道が整備されているため、自転車での散策もおすすめです。

● 体験プログラムが充実

旧稲葉家住宅では、観光だけでなく、詰め込んだプログラムも充実しています。手作りの小物や、茶道、和菓子作りなどを体験できるプログラムがありますので、家族や友人でお出かけする際には、ぜひ試してみてください。

旧稲葉家住宅は、日本の歴史を感じることができる、貴重な建築物です。江戸時代の文化を体験して、東京都内では数少ない古い日本家屋に触れてみませんか?