秋田県には、多くの歴史的な建物や美しい景色がありますが、その中でも特別な存在感を持っているのが康楽館です。康楽館は、秋田市の中心部に位置し、明治時代に建てられた伝統的な日本家屋です。この建物は、その美しさや特徴的な建築様式から、国の重要文化財としても指定されています。 康楽館は、もともと酒造業者の屋敷として作られました。建築年代は、明治25年(1892年)に遡り、当時の酒造業者であった岩城家によって建てられました。岩城家は20代目まで続いた蔵元であり、19代目の岩城善治郎さんは、大正天皇即位の礼に際して蔵元たちが建てた「秋田明治婦人会館」として寄付しています。その後、康楽館と名変え、1959年に、秋田市の所有となり、市民の文化の拠点となっています。 康楽館には、秋田の伝統的な建築様式である「南部檜皮葺(なんぶひわだぶき)」の技法が用いられています。この技法は、南部地方の寒さに合わせて作られた特殊な屋根で、檜皮という樹皮で作られた屋根材が使われています。檜皮は、軽くて耐久性があり、しかも保温性があります。また、建物の内装には、当時の技術であった美しい装飾技法が使われています。屋内の柱や天井、壁などには、「彫刻障子」と呼ばれる緻密な木彫りの障子があります。これらは、直接光を取り入れることができ、館内の明るさや風通しを良くしています。 康楽館の見どころの一つは、館内に展示されている秋田市街地の模型です。この模型は、康楽館が建つ以前の明治時代初期の姿を再現しており、秋田市の発展の軌跡が分かります。また、館内には、岩城家の懐かしい品々が展示されています。酒蔵から保存された古い酒樽や、日用品、茶道具など、歴史的な品物が多数展示されています。 また、康楽館では、春と秋には、館内で雅人形公演が行われています。雅人形は、秋田県で生まれた伝統芸能で、人形を使って物語を表現するのに用いられます。当日は、華やかな着物を着た演者たちによる、歴史的な舞台が繰り広げられます。公演前には、演者による舞台裏の見学ができるツアーもあります。 康楽館には、小展示室もあり、定期的に様々な展示が行われています。美術展や写真展、地元の工芸品の展示会など、様々なイベントが開催されます。また、康楽館の周辺には、秋田市庁舎、秋田市立美術館などの重要な文化施設があります。康楽館を訪れた際は、周辺の文化施設もあわせて訪れることをおすすめします。 康楽館の周辺には、秋田市民会館や秋田県立体育館などのスポーツ施設もあり、様々なイベントが開催されます。特に秋田県立体育館では、全国規模のイベントが頻繁に開催されており、多くの人が訪れます。また、秋田市の中心部に位置していることから、周辺には多くのレストランやカフェ、ショッピングモールがあり、観光客にとっても便利な立地となっています。 以上のように、秋田県の康楽館は、秋田の文化や伝統を垣間見ることができる、貴重な存在です。美しい建築様式や伝統的な技法、また重要文化財としての価値も高く、訪れる価値がある観光スポットです。また、繰り広げられる公演や様々なイベントも魅力的です。訪れる際は、周辺の文化施設やグルメスポットもあわせて訪れることをおすすめします。

康楽館の入館料金

大人:2200円(常設公演と施設見学のみ600円 子供1100円(300円)

康楽館の詳細情報

展示ジャンル総合
開館時間9:00~17:00
所要時間
定休日年末年始
電話番号0186-29-3732
※お問い合わせの際には【イーミュージアム】を見たとお伝えください
アクセスJR奥羽本線大館駅より、秋北バスの路線バス「小坂操車場行き」に乗車し「小坂町」下車
住所〒017-0202 秋田県鹿角群小坂町小坂鉱山字松ノ下2
Googleマップ
公式サイトhttp://kosaka-mco.com/
康楽館詳細情報