兵庫県の大乗寺:自然と歴史が共存するおすすめスポット

兵庫県の姫路市にある大乗寺は、自然と歴史が共存する美しい寺院です。ご本尊である阿弥陀如来を中心に、数多くの仏像や彫刻があり、美しい庭園も併設されているのが特徴です。

大乗寺の歴史と特徴

大乗寺は、鎌倉時代末期に、播磨国の国司・太田道灌によって建立されました。太田道灌は、南北朝時代の武将としても有名な人物で、南朝方と北朝方のどちらにつくべきか迷った末、北朝方についたため、後に北朝方の将軍・足利尊氏によって討たれることになります。

大乗寺は、太田道灌が勝負に勝ったことを記念して建立された寺院で、その名の通り、仏法を広めるための大乗仏教の寺でもありました。しかし、太田道灌が没落したため、その後は石山合戦の火災により焼失したり、戦火によって荒廃したことが何度かありました。

現在の大乗寺は、江戸時代初期に再興されたものです。再興された際には、著名な茶人・有馬道純が手掛けた庭園や、重文指定された山門などが建設されました。

大乗寺のおすすめポイント

1. 本堂の壁画と阿弥陀如来像

大乗寺の中心にある本堂には、極彩色の壁画が描かれています。これらの壁画は、江戸時代中期に描かれたもので、忠義の心を象徴する「日本晴れ」や、美人画などがあります。

また、本堂の中央には、ご本尊である阿弥陀如来像が安置されています。こちらの像は、南北朝時代に活躍した僧侶・覚性への信仰心から、太田道灌が寄進したもので、かつては茶の湯の釜の蓋としても使われていたそうです。

2. 重要文化財指定の山門

江戸時代初期に再興された大乗寺ですが、その際に建設された山門は、国の重要文化財に指定されています。

この山門は、三門の様式を取っているため、近隣の寺院と比較しても規模が大きいのが特徴です。木造の重厚感と、装飾に用いられた鉄の板金の美しさに魅了されることでしょう。

3. 有馬道純作の庭園

大乗寺には、著名な茶人・有馬道純が手掛けた庭園があります。この庭園は、池や岩、樹木などを配置した自然派庭園で、江戸時代に流行した「枯山水」のスタイルを採用しています。

また、庭園には、茶室や茶庭があるため、茶の湯を楽しむこともできます。たとえば、「石庭茶室」という、緑の葉と石のコントラストが美しい、茶室があるのです。

4. 寺宝館の仏像や彫刻

大乗寺には、多くの仏像や彫刻が存在しています。その中でも、特に有名なのが、弘法大師像や十一面観音像、木造ナショナルトレジャーである福神楽の面などです。

また、寺宝館には、貞享元年(1684年)に豊臣秀頼から寄進されたとされる、普賢菩薩像や、太田道灌の位牌、頭蓋骨などもあります。これらの仏像や彫刻は、歴史と美を感じることができるでしょう。

まとめ

大乗寺は、自然と歴史が共存する美しい寺院であり、多くの観光客に愛されるスポットのひとつです。歴史や文化に興味がある方、美しい自然を楽しみたい方にとって、魅力的な場所となっています。ぜひ、大乗寺を訪れて、その魅力を満喫してみてはいかがでしょうか。

大乗寺の入館料金

大人/800円 子供/500円(小学生)

大乗寺の詳細情報

展示ジャンル人文歴史
開館時間9:00~16:00(受付15:40迄)
所要時間
定休日 不定休
電話番号0796-36-0602
※お問い合わせの際には【イーミュージアム】を見たとお伝えください
アクセスJR特急で 山陰線香住駅下車(タクシーで5分)
住所〒669-6545 兵庫県美方郡香美町香住区森860
Googleマップ
公式サイトhttp://www.daijyoji.or.jp/
大乗寺詳細情報